宮村優子「電脳コイル」徳間書店

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アニメ版と違って各々の内面が克明に描かれているので、同じ世界を描いているのに全く違った趣です。
特に「心の内で不安を語るイサコ様」なんてアニメじゃなかなかお目にかかれそうも無いので全国の1千万イサコ様ファンは是非。ところで初っ端からアニメでは未だ言及されていないようなギミックが多々語られているんですが、これらはいずれアニメの中でも取り上げられるのかな?もしアニメ版で、説明の無いままある日突然(小説版の冒頭で説明されている)「季節の終わり」が訪れたらきっと泣いてしまうと思う。いや絶対泣く。そういう意味ではアニメ版の終わりを見届けてから小説版を読んだ方が良いのかもしれない。あと小説版の冒頭に書かれているメガネの説明を読んで、もしかしてメガネはいかにも子供受けするガジェットのように見せかけて「子供の頃は見えたのに大人になると見えなくなってしまった世界」を大人たちにわかりやすく説明する為のギミックなのかもしれないなぁ…とか思ったり。だとしたら大成功なんだけど。
アニメといえば12話「ダイチ、発毛ス」でイサコ様サイドには何も起こらなかったけど、あれは、あの事件が単に探偵局サイドの各人のメガネに発生した異常に過ぎない、という部分を強調する為にイサコ様サイドを登場させなかった、ということでもあるのかな。まあ「文明の興廃」でしんみりしたり、ヒゲ生やしながら怒鳴り込んでくるイサコ様…ってのも違う気がするケド。いずれにせよイサコ様は我らが女王にしてクール&ビューティ担当なのでヒゲ姿などあってはならんのですが。それはさておき凄い話でした。あれだけ洒脱でジュブナイルなSFはなかなか観れないぞ。

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このページは、hibikiが2007年8月 2日 01:24に書いたブログ記事です。

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